第3回「作州絣保存会作品展」が岡山県津山市新魚町のアルネ津山4階・市立文化展示ホールで開かれ、丹精込めた県郷土伝統的工芸品・手織り作州絣(かすり)の意欲作が来場者の注目を集めている。22日まで。
市内外の有志でつくる同会(日名川茂美会長)が4年ぶりに企画し、会員34人が近作約80点を出展。
花々やアサの葉模様、チョウ、ツル、石垣、幾何学模様といった多彩な絵柄を織り込んだ反物、それらで仕立てた着物をメインに、洋服、のれん、テーブルセンター、トートバッグなどが並ぶ。
中には栽培した綿を使い、数人で糸から手紡ぎし、括(くく)り、藍(あい)で染め抜き、桜の花びらをちりばめたように織った共同作品もあり、訪れた人たちは熱心に観賞。
日名川会長(66)は「それぞれ腕を磨いてスキルアップした会員たちが、コロナ禍の中でじっくりと取り組み、レベルの高い縦横絣、斬新なデザイン、2年がかりの労作もあり、多くの方に見てほしい」と話している。
同絣は明治期からの歴史を持つ綿織物で、1997年に織元が一度絶えたが、同会が2007年から復興に向けて活動を続けている。
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多彩な作州絣の作品に見入る愛好者
第3回作州絣保存会作品展(岡山県津山市)