現職の辞職に伴う美作市長選が26日、告示された。新人で元市議の安東章治氏(61)、3回目の当選を目指す前職の萩原誠司氏(64)の無所属2人が立候補し、一騎打ちの舌戦を繰り広げている。
初日、届け出を済ませた後、安東氏は入田の出陣式会場で第一声を上げ、萩原氏は明見や湯郷などでスポット演説。
安東氏は「議会の状況を知り、私が立て直さねばと思った。市民の意見を聞き、職員と議論し、議会に示すのがあるべき姿。トップだけで思い通りにしようとしてはいけない。対話を重視した美作市をつくりたい」と萩原市政を批判した。
公約では∇事業計画見直しによる財政力検証、市民の将来負担軽減∇湯郷温泉を中心とする観光施設の回遊促進∇次世代型農業モデル実践による担い手確保と農業移住者増∇グローバル人材の育成―などをアピール。
萩原氏は「市民のための予算を廃案にしようとした議会を改革する。コロナ対策ではこれまで5回の補正予算を組んでおり、次の補正では売り上げが5%でも落ちた事業者を支援し、全市民にコロナの検査を無料で実施したい」と訴えた。
∇新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた事業者への独自給付金など地域経済支援の継続∇抗体検査実施などによる新型コロナの防疫体制強化∇防災対策に充てる事業用発電パネル税の導入―の実現を強調。
それぞれ選挙カーで市内各地域を遊説するなどし、支持拡大に奔走。コロナ禍を考慮し、安東氏は有権者との握手を控え、萩原陣営は屋内での集会を開かないなどの感染防止策をとっているという。
市議会で教育長人事案を否決された萩原氏が混乱の責任をとるとし、任期を1年半以上残して辞職したことによる出直し選挙。任期は、安東氏が初当選すれば投票日から4年間、萩原氏が3選を果たした場合は残任期間の2022年3月29日までとなる。
一方、現職の死去による市議補選(欠員1)も同日告示され、無所属新人2人が立候補を届け出た。
市長選、市議補選ともに投票は8月2日午前7時から午後6時まで町内27カ所で行われ、午後8時から中山のみまさかアリーナで即日開票。期日前投票は27日から1日まで美作市民センターなど6カ所で実施している。
有権者数(25日現在)は、2万3474人(男1万1148人、女1万2326人)。
p
気勢を上げる市長選候補の支持者