県がまとめた8月の県内主要観光施設30カ所の利用者調査によると、全体では73万7261人で前年同月の1・71倍と新型コロナウイルスの感染が県内で確認された2020年3月以降で最多となった。コロナ禍影響前の19年同月比でも94%まで回復した。
3県民局(備前、備中、美作)管内ごとに月別利用者数を集計。3年ぶりに行動制限のない夏休みを迎え、大型観光企画の岡山デスティネーションキャンペーンや関連イベントも後押しした。
美作県民局エリアの10施設は24万929人で前年同月の1・57倍となり、19年同月比95・9%。このうち津山城(山下)は「ナイトファンタジア夏桜」のイベント集客もあり8857人と前年同月の4・69倍、19年同月の1・57倍に伸びた。津山まなびの鉄道館(大谷)は7933人で前年同月の2・37倍、19年同月比73・8%。ノースビレッジ(勝央町岡)は2万232人で前年同月の1・32倍、19年同月比53・8%。
一方、後楽園(岡山市)などの備前県民局エリアの10施設は26万9003人で前年同月の2・52倍、19年同月の1・04倍。備中県民局エリアは22万7329人で、前年同月の1・32倍、19年同月比82・4%だった。
同時に調査しているホテルや旅館の利用状況では、任意に選んだ50施設のうち回答が得られた37施設の宿泊者数は前年同月比55・5%増、19年同月比14・6%減。
県観光課では「まだインバウンドの観光客がほとんど戻っていない中、これだけ回復したのは今後の期待につながる。観光産業の復興に向け、需要喚起を図る施策を打ち出していく」としている。
8月の県内主要観光施設30カ所の利用者調査