JR西日本が津山駅(岡山県津山市大谷)に新設したエレベーターの供用が11日、始まった。改札から各ホームへの段差が解消し、利用者の安全性と利便性の向上が図られた。
ホームをつなぐ既設の跨線(こせん)橋に11人乗りの3基を設置。ホームや階段には、警告・誘導ブロック、音響案内装置、2段手すりといったバリアフリー設備を整備している。
この日は市とJR西日本の共催による記念式典が開かれ、関係者約40人が出席。谷口圭三市長が「長年市民からの要望が多く、この日を心待ちにしていた。利用者に快適に使ってもらいたい」。JR西日本の藤原乗将岡山支社長は「県北の拠点として、観光客やビジネスマン、より多くの人に利用してほしい」とあいさつ。祝辞に続いてテープカットし、完成を祝った。
団体客や親子連れが続々とエレベーターを利用し乗降。観光で訪れた谷口秀一さん(71)=神奈川県=は「荷物が多いのでとても助かった。高齢者や障害者の人も利用しやすくなると思う」と話した。
整備工事は21年9月に着手し、本体工事を経て先月完成。事業費は3.6億円で、JRと国、市がそれぞれ3分の1ずつ負担した。