岡山県北地域のダウン症児の親でつくる「あひるの会」が、障害者の生涯学習支援活動に功績のあった個人や団体に贈られる本年度の文部科学大臣表彰に輝いた。ダウン症児を対象にした療育教室、ダンスなどの余暇活動といった取り組みが評価された。
同会は今年で結成35周年を迎え、会員数は63家族。年齢は未就学児から社会人まで幅広く、療育の専門家や地元のダンスインストラクター、書家、芸術家らの支援を受けて活動。会員相互の連携を深めるとともに、障害児・者の理解を促進するための啓発活動も大切にしている。
療育活動では相談や、ダウン症の特徴の筋緊張低下を改善するための体操などを実施。2007年度にはダンスユニット「ダックスターズ」を発足させ、福祉イベントや県外での文化芸術フェスティバルなどのステージで披露している。10年度からは書家の指導を受け、書のアート作品のワークショップと作品展を行っている。
藤本宗平会長は「多くの支援を受けながら、幅広い活動ができていることに感謝したい。今後もダウン症をはじめ、障害のある子が小さい時からさまざまな学習の機会を得られるような活動を続け、その子の発達や社会の理解の促進につなげていきたい」と話した。
表彰は本年度で6回目を迎え、全国で56の個人と団体が選ばれ、県内では2団体が受賞。表彰式は昨年12月に行われた。
「あひるの会」文科大臣表彰