障害がある人と無い人が共に学ぶ「インクルーシブ教育講演会」(美作地区人権教育研究協議会主催)が22日、大手町の美作教育会館で開かれ、参加者は児童生徒が対等、平等教育を受ける権利について認識を深めた。
保護者や美作地域の学校の教員ら21人が参加。大阪経済法科大・アジア太平洋研究センター客員研究員の一木玲子さんが「ありのままでみんなといっしょに」と題して話した。全国各地の小学校の取り組みを例にあげ、看護師が配置されていることで、医療的ケアの必要な子どもが親の付き添いを必要とせず生活を送っている様子や、クラスメートたちが助け合って共に学ぶ様子を語った。
「インクルーシブ教育とは、すべての子どものためにあり、誰も排除しない教育である。どのような子も共に学べるように学校を変えようと取り組むべき」と述べた。
その後、地元からの報告として、呼吸中枢や視覚の障害のある市内の子どもたちを紹介。保護者と支援者が学校に看護師資格のある職員の配置、視覚障害のある生徒に配慮した高校入試での問題用紙の読み上げの実施などを申し入れた経緯を説明し、学校が抱える課題を話し合った。
医療的ケアを必要とする子どもを持つ後藤暢子さん(48)=二宮=は「人員の配置や設備などの環境が整えば、誰もが同じ教室で学校生活が送れる。子どもたちが一緒に日常を過ごせるように考えてもらいたい」と訴えた。
「インクルーシブ教育講演会」
- 2020年11月30日
- 医療・福祉