親子ふれあい協同体験事業「キノコ栽培体験学習」が23日、岡山県津山市加茂町塔中の加茂小学校で開かれ、町内の家族連れらが楽しみながらシイタケやナメコの育て方を学んだ。
親子で触れ合ったり、町民たちが交流を深めたりする時間をつくるのを目的に「津山っ子を守り育てる市民の会」加茂ブロック(須田京祐会長)が主催。コロナ禍を除き、10年以上前から恒例で開催している。この日は保育園児や小中学生、保護者ら約70人が参加した。
始めに植菌の仕方を学んだ親子は、加茂ブロックのメンバーの指導を受けながら協力して作業を進めた。保護者らが桜やコナラ、アベマキの原木にドリルで穴を開け、その後、子どもたちが種菌を穴に入れて金づちで打ち込んだ。中には自分でドリルを扱う小中学生も。大人たちは子どもの成長を身近に感じながら休日のひと時を過ごした。原木は各自で持って帰り、育てていく。
加茂小1年の平山新師君(6)と弟の嗣浩君(4)=加茂保育園=は「大きなキノコが生えるように大切に育てる」「育つのが楽しみ。シイタケはラーメンに入れて食べたい」とにっこり。父親の勝浩さん(45)は「食育にもつながる貴重な体験をすることができ、とてもいい企画だと思った」と話した。
須田会長によると、同町では昔、キノコを栽培するなどして食料をまかなっていたという。「学びを通して、豊かな自然を活用した加茂地域ならではの歴史や生活、魅力も知ってもらえたらうれしい」と語っている。