「大阪・関西万博」の企画 「世界一大きな絵」 総仕上げ/岡山・真庭市

教育・保育・学校 制作に励む子どもたち=岡山県真庭市で
制作に励む子どもたち=岡山県真庭市で
         

 4月に開幕する「大阪・関西万博」の企画「世界一大きな絵」の一環で、「命」をテーマに県代表として樫邑小学校の児童らが描いた大作が8月、万博会場のフェスティバルステーションで展示される。制作も大詰めを迎えた12日、同校体育館=岡山県真庭市=で総仕上げに励んだ。

 文化交流による平和推進事業などを展開する主催のNPO法人・アース・アイデンティティー・プロジェクツ=東京都=が同市に参加を呼びかけて決まった。作品の大きさは5メートル四方で、制作には全校児童1~5年の9人と来年度同校に入学する米来こども園の年長組1人が参加。元小学校教員で同市の郷育魅力化コーディネーターの平田勉さん(64)の指導のもと、2月中旬に構想を練るところから始まり、図案の作成、彩色まで取り組んできた。

 画布には1970年の大阪万博(日本万国博覧会)シンボル・太陽の塔や同万博の公式キャラクター・ミャクミャク、足尾滝や校庭の桜といった地元の自然のほか、沖縄県の人たちにも喜んでもらいたいと海やハイビスカスなどを描写。「命は古代から未来へとつながっていく」とし、恒久平和と地球環境保全への願いと訴えを込めて、悲しい戦争の記憶や環境の悪化に伴う人類存続の危険性を示す「環境危機時計」も描いている。

 完成を間近に5年生の大塚ひろ君(11)と河野美咲さん(11)は「みんなのアイデア全てを詰め込んだ力作。絵を見た人が地球との向き合い方を考えてもらえたらうれしい」。「一人ひとりの力を合わせたらこんなすごい作品ができることがわかった。制作はとても楽しかった。良い経験になった」と語る。

 平田さんは「子どもたちの発想の豊さと少ない人数で懸命に取り組んできたことに感心している。絵に込められたメッセージが多くの人に届くように願っている」と話していた。

 今後は一部を修正し、完成させるという。公開に先立ち、国内47都道府県の代表とブータンやエジプトなど15カ国の子どもたちの力作と並べて約40メートル四方の1枚を作り、6月に沖縄県の平和記念公園でお披露目される予定。

完成間近の大作
完成間近の大作


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