みまさかスローライフ列車が10、11の両日、JR因美線の津山駅ー智頭駅間で運行された。2日間で県内外の鉄道ファンや家族連れら約400人が乗車し、新緑鮮やかな沿線風景や各駅での歓迎イベントを満喫した。
列車は昭和30、40年代の懐かしい朱色とクリーム色のカラーリングを復刻した「ノスタルジー」車両の3両編成。初日の往路は107人が乗り込んだ。途中の美作滝尾駅では、かつてロケが行われた映画「男はつらいよ」にちなみ、「寅さん」の顔はめ看板が登場し、乗客たちは昔懐かしい木造駅舎を背景に、記念撮影などを楽しんだ。続く美作加茂駅は、タブレット(通票)を手渡す撮影会が人気を集め、地元特産品の販売などがにぎやかに行われた。
このほか、美作河井駅では、軌道自転車の運転体験、高野駅では昭和に使われていた家電や映画のポスター展、沿線の撮影スポットでは、のどかな田園風景を走る列車を収めようと多くのアマチュアカメラマンらが集まり、盛んにシャッターを切っていた。
鉄道ファンの友人と毎年撮影や乗車しに訪れるという会社員の櫻谷静佳さん(56)=大阪府=は「車窓から見える田園風景や駅での地元の人のおもてなしが温かく、毎回楽しみ」と話していた。
みまさかスローライフ列車はJR因美線を走るイベント列車として、2008年から毎年、春と秋に運行している。
