手漉(す)き和紙の産地で知られる岡山県津山市上横野地区で21日、原料のミツマタを洗う「川ざらし」が今年も始まった。
上田手漉和紙工場では、横野川にある「さらし場」で7代目・上田康正さん(59)が冷水に足を入れ、繊維からアクや不純物などを洗い落としていった。
冬は水中の雑菌が少なく、上質な和紙に仕上がるという。絞った樹皮は機械ですりつぶすなどして紙素(かみそ)となり、金沢市の伝統工芸品・金箔の保存や運搬に欠かせない箔合紙などになる。