岡山県津山市阿波落合渓谷にある「布滝(のんたき)」の滝開き神事(津山市観光協会主催)が15日、下流の渓流茶屋で開かれ、関係者がシーズン中の行楽客の安全を祈念した。
悪天のため通常の滝付近から場所を移し、約30人が出席。千磐神社の湯浅一則宮司が祝詞を奏上し、一人ひとり玉串を奉天した。
今村弘樹専務理事が「梅雨もそろそろ開けて本格的な夏となるが、涼を求めて訪れる多くの方に滝の散策を安全に楽しんでもらえればと思う」とあいさつ。谷口圭三市長らの祝辞の後、来場者に紅白餅が配られた。
この日は予定されていた滝めぐりウオーキングを中止したが、雨の止み間に見物に訪れる人も。
地元の小椋栄さん(72)は「すべり落ちるような普段の趣とは違い、増水の勢いでものすごい迫力と水しぶき。マイナスイオンいっぱいでリフレッシュしました」と話した。
布滝は、鳥取県境の黒岩高原を集水域にする落合渓谷の奥、標高約800メートルに位置し、落差約50メートル、幅約10メートル。漆黒の岩棚をさざれ落ちる斜瀑(しゃばく)で、下から望めるのは30メートルほど。同協会によると、春から秋にかけて約7000人が訪れるという。