雑菌の繁殖が少ない寒い時期に合わせて、岡山県真庭市湯原地区特産の青大豆・キヨミドリを使った「青大豆みそ」の仕込みが21日、同市本庄のJA晴れの国岡山本庄事業所で始まった。作業は26日まで行われ、今シーズンは約2.2トンの製造を目指す。
キヨミドリは全国的に生産量が少なく「幻の青大豆」「緑のダイヤ」とも呼ばれる。1998年に旧湯原町で生産に着手し、2005年からみその原材料として活用を始めた。昼夜の寒暖差が激しい同地域で栽培された豆は、白大豆より糖度も高く、オリゴ糖のもととなるショ糖も多く含まれており、甘味と風味が豊かなみそができるという。
本年度は農家9軒と1企業の約4.83ヘクタールの畑で10月下旬から11月上旬にかけて約3.4トンが収穫され、このうち546キロを加工に使用する。
この日は、大豆の香ばしい香り湯気が漂う中、同JA職員と作業員6人が圧力釜で煮込んだ豆を塩こうじ、米こうじ、煮汁と混ぜてミンチ機で練り合わせるなどして手際良く作業を進めていた。練り合わせたみそは17度程度に保たれた貯蔵庫(冷暗所)で約10か月間熟成した後、湯の駅ひまわり館(同市下湯原)、農産物直売所きらめきの里(同市中島)、同JAオンラインショップなどで販売する予定。
製造、販売担当の職員・八谷具己さん(67)は「まろやかな味わいで、繰り返して購入する方もおられるほど好評をいただいている。まだ手に取ったことの無い人も一度味わってほしい」とPRしている。