森を散策しながら心身をリラックスさせる「森林セラピー」が楽しめる岡山県真庭郡新庄村の「森林セラピー基地」がオープンして15周年を迎えるのを記念し、同村の後鳥羽公園付近にある伐採跡地で植樹が行われた。「全国植樹祭」(26日、ジップアリーナ岡山開催)も踏まえ、参加者は村の豊かな自然を次世代に引き継ごうと、機運を醸成した。
村で森林セラピー事業を運営する新庄村森林セラピー協議会が主催し、会員をはじめ、村内外から計25人が参加。植樹祭で使われる木を育てている久米南町塩之内の樹木医の國忠征美さん(79)=グローバルグリーンクニタダ代表=の指導を受けながらイロハモミジ、メグスリノキなど計84本を植えた。
植樹に先立ち、開かれた式典では、黒田眞路会長(61)が「一人でできることはわずかでも多くの人が協力することでより大きな物事が成せる。森林の役割について考えてくれる人が増えてくれたら。未来がよりすばらしい環境になるように願って植樹しよう」とあいさつ。
約2年前に同村で開催したイベントで受け取ったイタヤカエデの苗を育てて持ってきた瀬戸内市の会社員・木村紀子さん(54)は「県北の森から流れる水が県南の私たちが飲む水になる。森を守ることはみんなの生活や未来を守ることと同じ。植樹をすることで少しでも役に立てたらうれしい」と話していた。