認知症の人たちが店員を務める「注文をまちがえるかもしれないレストラン」(津山市地域包括支援センター主催)が8日、岡山県津山市のリトファンイタリアーノ津山店で開かれ、地域のお年寄りたちが和やかな雰囲気の中で接客を行った。
認知症への理解や支援の輪、寛容な気持ちを広げ、いきいきと暮らせる地域づくりを目指して開催。店員は市内在住の9人で、2回に分けて行った。
エプロンを着けたお年寄りたちは、飲み物やピザ、パスタといった料理の注文を取り、店のスタッフが作った品を運んだ。テーブルを間違えたり、分からなくなったりする場面もあったが、客が「こっちですよ」「いいですよ」と優しく声をかけ、ホールは笑顔で包まれていた。
客のダンスグループの女性4人は「認知症の人に接することができるいい機会。地域で困っている人を見かけたら、声をかけて見守りたい」。店員に挑戦した中畑良一さん(88)は「思ったより忙しかったが、みんなと楽しくできて良かった」と話していた。