岡山県津山市山下の飲食店「あっちゃんの大きな木」で26日、「注文をまちがえるかもしれないレストラン」(市地域包括支援センター主催)が開かれ、認知症の高齢者がエプロンを着けてホールの接客に挑戦した。
認知症について正しい理解を広げ、当事者が役割を持っていきいきと暮らせるまちを目指して4年ぶりに実施。市内在住の70〜80代の人が参加し、支援センターの職員や地元のボランティアが補助役を務めた。
計48人の市民がチキンカツ定食やそずり丼などのランチを味わいに来店。お年寄りらは笑顔で「いらっしゃいませ」と迎え、ランチの種類や個数を真剣な表情で確認しながら注文をとった。運ぶテーブルがわからなくなる場面もあったが、客が優しく見守り、声をかけるなど和やかな雰囲気に包まれた。
初参加した女性(86)は「普段は大勢の人と接する機会が少ないので不安だったが、やってみると意外とできることも多く、楽しかった」とにっこり。
来店した女性(75)は「すごく温かい気持ちになった。認知症の人たちが、日常的に人と触れ合い、活躍できる機会が増えるといいですね」と話した。
2回目は9月8日にリトファンイタリアーノ津山店(小原)で開く予定。入場チケットの申し込みは8月18日から受け付ける。
問い合わせは、同センター(TEL:0868-23-1004)。