岡山県津山市の繊維メーカー「加茂繊維」は15日までに、能登半島地震の被災地支援のため、自社の機能素材・BSファイン製のインナーウエアなど、約1万点(約2500万円相当)を現地へ発送した。
BSファイン製品は「着る岩盤浴」などと称され寒い時期に着用した際の暖かさは定評がある。支援品は各種インナーウエア、パンツ、ネックウォーマー、ソックス、膝サポーター、ウエストウォーマ―など。石川県能美市と小松市に届ける。
同社では2年ほど前から災害に備える「備災」製品の開発をスタート。昨年8月には津山災害支援ものづくり研究会を立ち上げている。今回は「備災」用品として開発した、ケプラーとBSファイン混紡の、刃物でも切れにくい耐切創軍手200セットも送った。冬は暖かく、夏は蒸れにくい。
角野充俊会長(70)は「阪神・淡路大震災の際は加茂町観光協会長を務めており、加茂支援隊として2回被災地入りした。震災の悲惨さは骨身に染みている。我々の製品は毎日洗濯する必要はない。被災した方に少しでも快適に過ごしていただきたい。要請があれば追加支援したい」と話していた。