岡山県の伊原木隆太知事と県民が直接話し合う「知事と一緒に生き活きトーク」が24日、岡山県津山市の津山保健センターホールで開かれ、看護師不足の問題などについて関係者と意見を交わした。
市と周辺の病院などに勤務する看護職ら6人が出席。
津山中央病院の西川秀香看護部長は「いくらハードを整備しても人材確保に苦労しており、新人の離職率が高い。今の若者はやりがいで仕事ができる世代ではない」と指摘。中島病院の堀尾郁子看護師長は「Z世代は一人前に育てるのに年月がかかり、指導者も疲弊している。メンタルのフォローが大切で、臨床心理士による相談を3カ月ごとに行っている」と窮状にふれた。
津山東高校の小林悦子看護科長は「看護職との交流会で、子育てしながらキャリアアップしている看護師や保健師の話を聞いた学生たちは将来の参考になったといい、地元就職にも有効な取り組み」。芳野病院の松本沙也香看護師は「子育てと看護職を両立する上で、自然豊かな県北は魅力ある土地だとアピールできたらいいと思う」と話した。
伊原木知事は「難しい問題が連動しており、現場の話や考えを聞けた。期待と現実のミスマッチや大変さもあり、踏みとどまれるセーフティネットを作ることも大切。若手がやりがいを感じながら働けるよう、行政もしっかり考えていきたい」と述べた。
このトークは2012年度から多様なテーマで開催し、本年度は5回目。