岡山県津山市田町の城西浪漫館で「“アートは時を越える”順九さんの小さな素敵な展覧会」が開かれ、彫刻家・画家の武藤順九さん(73)=同市昭和町=による「世界の風の環プロジェクト」歴代の石彫など独創的な作品に来場者が見入っている。31日まで。
市内で2年ぶりの個展に約70点を出展。日本・ペルー国交150周年記念モニュメントとなる「風の舞―Dance of Wind―」、表裏が交錯するメビウスの輪を基にした「風の環―CIRCLE WIND―」シリーズなどの縮小サイズ彫刻は、しなやかな曲線美や円弧が輪廻転生(りんねてんしょう)する生命を表現している。
平面では、宇宙を連想させるネオフレスコ画「記憶の壁」、石彩「記憶のかけら」、大胆な筆遣いとにじみが美しい墨絵「誕生」「Untitile」といった見る者の感性を刺激する抽象表現が並び、浪漫館の大正レトロな空間との相性もいい。
市内の会社員男性(41)は「石という素材なのに柔らかさ、風になびくような軽やかさを感じさせる造形が素晴らしいし、こんな世界的アーティストが津山に住んでいることが誇らしい」と話した。
午前10時〜午後5時。21、28日はアーティストトーク(午後2時〜、参加費1000円、ドリンク付き)もある。
問い合わせは、城西浪漫館(℡ 0868-22-8688)。