高田小学校=岡山県津山市=の5年生19人が20日、津山市上横野の上田手漉和紙工場で原料のミツマタの表皮を削る「へぐり」を体験し、地元の伝統工芸品・横野和紙について学びを深めた。
県重要無形文化財保持者の6代目・上田繁男さん(81)から、原木を蒸して皮をむいた状態のミツマタを見ながら「手を抜くと紙に影響が出る」といった説明を聞いた。実演を見たあと子どもたちは、へぐり包丁を手に、黒い表皮を丁寧に削り落としていった。
押柄心愛さん(11)は「簡単そうに見えたけど、実際にやってみると苦戦した。これからも横野和紙の良さや文化を守っていきたい」。木元美月さん(10)も「枝分かれした部分は難しかったけど、うまくできて良かった。もっとたくさんの人に横野和紙を知ってもらいたい」と話していた。
児童は来年、自身の卒業証書を和紙で手作りする。