「津山市デジタル未来都市創造プロジェクト」の成果報告会が15日、岡山県津山市の市役所で開かれた。同市とつやま産業支援センターと共同研究を行っている慶應義塾大学SFC研究所の学生5人が、域内の「18歳の壁」の克服などに向けた研究成果を谷口圭三市長らに報告した。
市スマートシティ構想の一環で2年目。同市の将来像に「テクノロジーの活用でつながりが持続するまち」を掲げ、今年度は、若者に地元への愛着を持ってもらおうと、市内企業の課題解決へ向けた取り組みを地元高校生・高専生が提案するアイデアソンを実施。7、12月にはフィールドワークを行っている。
縫製工場やアパレル、建具メーカーなど4社の課題に基づく高校生らのユニークな提案を披露。「新しい視点を獲得できる点が評価され、今後のアイデアソンの参加に全社が前向きも、企業としての認知獲得効果を実感する企業は1社に留まった」ことなどを発表した。今後の活動に「慶應SFCの運営サポートを必要としない、地域内で完結する持続可能な企業と学生の接点づくり」などを挙げた。
講評では谷口市長が「かなり踏み込んだ提案を頂いた。しっかり生かし実現に向けて頑張りたい」。市未来戦略ディレクター・松野弘さんは「デジタル社会の楽観的な展望だけではなく、光と影の双方の観点から捉えて」などと述べた。