樹齢1000年とされる岡山県真庭市の県天然記念物「醍醐桜」の桜まつりオープニングの23日、台湾出身のチェロ奏者・三船文彰さん(69)=岡山市=によるコンサートが現地で開かれ、小高い丘にそびえるアズマヒガンの巨樹の根元で奏でるやわらかな深い音色に行楽客らが聴き入った。
雨空の下、会場の休憩所に関係者や行楽客ら約100人が参集し、雨が小止みになった冒頭、普段は立ち入り禁止の醍醐桜の樹下を開放。音楽プロデューサーで歯科医でもある三船さんは、巨樹の根元に腰掛け、カタロニア民謡「鳥の歌」を表現力豊かに奏でたほか、休憩所ではクラシックの名曲などを披露し、聴衆を魅了した。
岡山市の自営業・河野伸江さん(64)は「チェロの響きと巨樹の姿が相まって感動的だった」と話した。