岡山県・美作地域の高野山真言宗寺院「美作八十八ケ所霊場」の開創40周年を記念した事業「お砂踏み」(美作八十八ケ所霊場会主催)が7日、岡山県津山市の津山文化センターで開かれた。檀徒のほか多くの参拝客が各札所から集められた砂の上に立ち無病息災などを祈念した。
お砂踏みは、寄せられた砂を踏んで参ることで実際に88カ所の霊場を巡礼したのと同じとされる。高野山真言宗檀信徒協議会美作支部・美作密教婦人協議会の第38回「合同研修会」の一環で行われた。
会場には、真言宗の開祖・弘法大師(空海)にゆかりがある中国の青龍寺(西安市)と、第1番札所・法輪寺(美作市大聖寺)から第88番札所・霊山寺(同市川上)までの仏壇が設けられ、訪れた人はシートが被せられた砂の上で、掛け軸に描かれた各寺の本尊に向かって手を合わせた。このほか、「般若心経」の262字を来場者が1字ずつ書いていく「写経ワークショップ」も人気だった。
津山市の粟井桂子さん(70)は「すべてを巡って心が晴れやかになった。願うのは自身と家族の健康で、ご利益があるとうれしい」と話していた。