「GREENable HIRUZEN(グリーンナブルヒルゼン)」オープン/岡山・真庭市

イベント
テープカットをする隈さんと太田市長ら=真庭市提供=
         

 真庭市が同市上福田の蒜山高原に建設した「GREENable HIRUZEN(グリーンナブルヒルゼン)」が15日、オープンした。市内の豊かな自然や資源、地域の魅力をPRする観光文化発信拠点施設となっている。建物は新国立競技場を手がけた建築家・隈研吾さんが設計した。


 約7508平方メートルの敷地には、東京・晴海から移築した同市の木材を使ったCLT(直交集成板)パビリオン棟「風の葉」を中心に、地域産のカヤを使った天井が印象的なサイクリングセンターなど合計約1680平方㍍の4棟が並ぶ。2階にウッドデッキがある展示棟には「蒜山ミュージアム」と「ビジターセンター・ショップ」を設置。木製のトレーラーハウスもある。
 

 ミュージアムでは「隈研吾展」が開かれており、事務所から寄託を受けた模型作品46点を展示。ショップでは同市と阪急阪神百貨店(大阪府)が共同で立ち上げたブランド「GREENable」のロゴマークが入ったコップや菓子のほか、余った布の端切れで作った服など環境を考えた商品を販売している。17日からはサイクリングセンターがサービスを開始する予定。
 

 訪れた地域住民や観光客は、施設の象徴となる高さ18㍍のパビリオン棟を写真に収め、中で披露していたバイオリンやチェロの演奏に耳を傾けていた。また、隈さんと太田昇真庭市長らによるトークセッションを視聴して楽しんだ。この日を楽しみにしていたという橋本敦子さん(94)=蒜山西茅部=は「蒜山の観光スポットが増えたのがうれしい」。親子連れの神尾直子さん(37)=同=は「とても居心地の良い場所。県外に人にも良さが伝われば良い」。娘の侑里ちゃん(3)「涼しい風が気持ちいい」と話した。
 

 一般公開に先立ち、オープニングセレモニーが行われ、関係者ら210人が参加した。太田市長は「自然と共生するイメージを高め、より魅力の増した地域へと発展させたい」とあいさつ。隈さんは「木材建築のモデルとなるように最先端の技術を駆使して設計した。自然と一体となった空間が、アフターコロナのライフスタイルの一つとして注目してもらえると思っている」と述べた。


施設象徴となるパビリオン棟風の葉


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