真庭市は22日、蒜山上福田の蒜山高原に建設中の観光文化発信拠点施設の愛称を「GREENable HIRUZEN(グリーンナブル ヒルゼン)」にすると発表した。建物は建築家の隈研吾さんが設計と監修をしている。
約7580平方㍍の敷地に、合計約1680平方㍍の4棟が建つ。「自然共生と洗練」をコンセプトに阪急阪神百貨店(大阪府)と共同で立ち上げたブランド「GREENable」や、サステナブルな(持続可能な)地域づくりに関する情報や活動を国内外に発信する。7月の開業を目指している。
同施設の象徴となるCLT(直交集成板)パビリオン棟は、2019年に真庭産のCLTを利用して建てられた東京都中央区晴海の「CLT PARK HARUMI(シーエルティー パーク ハルミ)」(昨年9月閉館)を移築する。360枚のCLTパネルと鉄骨を交互に組み合わせた高さ約18㍍の立方体状の建物で、風通しの良い構造になっている。
このほか、隈さんの建築の模型や現代アートを展示するミュージアム、展示施設の別棟、サイクリングセンターが並ぶ。内部に商業施設やビジターセンターなどができ、環境保全を推進するサービスやアクティビティ、商品の販売を行う。
オンラインで会見が開かれ、太田昇市長、阪急阪神百貨店の山口俊比古社長、隈さんが出席した。環境省が取り組むローカルSDGs(持続可能な開発目標)戦略「地域循環共生圏」と連携して進めており、小泉進次郎環境大臣が「今後の取り組みに期待している。サステナブルな社会の実現に向け、一緒に大きなうねりを起こしていきたい」とコメントを寄せた。
また、パビリオン棟の名称の公募を世界中で開始した。3月末まで真庭市や同施設の公式ホームページから応募できる。
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名称を公募しているCLTパビリオン(右)の完成予想図
「GREENable HIRUZEN(グリーンナブル ヒルゼン)」
- 2021年2月26日
- 行政・公共