110番の日(1月10日)を前に岡山県の津山警察署は8日、津山市のイオンモール津山で、同市在住のマルチタレント・朝山すずさんを一日署長に任命して110番通報の適正な利用の啓発や防犯訓練などを実施した。
朝山さんはインターネットサイト・ユーチューブでバイクをテーマにした動画配信を行う「山族ライダーズ」の一員として活動しているほか、津山産業支援センター公認の「つやまPR大使」も務めている。買い物客ら約200人の前で入江一男署長から委嘱状を受け取り、「みなさんが緊急通報について正しく理解するのに良い機会となれば」と宣言。交通事故における通報の模擬訓練を行ったり、チラシを配ったりした。
一方、防犯訓練では刃物を持った男が現れたことを想定して実施。同店の従業員や警備員計12人が参加し、買い物カートで犯人役の男性を取り囲むなどして警察が到着するまでの間、周囲に被害が及ばないように対処していた。
訓練の様子を見ていた西粟倉村の国里重典さん(49)は「いざ通報するとなると緊張してはっきりと話せないと思う。有事の際に備えて誰もが訓練できる場所があれば」と話していた。
同署によると、昨年1月から11月末までの間、管内では約7800件の通報があり、このうち事故などの交通関係が約2800件、刑法犯関係が約200件だという。「いたずら、間違い、無言電話」については約1400件で全体の約18%を占めている。
地域課は「誤って電話した場合は間違いであることを伝えてほしい。また、ストーカーや暴力、悪質商法などの相談は最寄りの警察署の代表電話や専用電話 (#9110)番を利用してほしい」と呼び掛けている。