津山朝日新聞社は、津山市観光協会顧問、旅館経営・竹内佑宜さん(74)=山下=の新聞連載歴史小説『青雲山河』の第6部「怒涛編」から第10部「悲願編」までを下巻として単行本化した。
同作は2020年1月から21年11月まで本紙で連載。上巻は昨年4月に刊行している。
ペリーの来航で幕を開け、風雲急を告げる動乱の幕末。津山藩と江戸を舞台に、中四国一の剣客といわれた井汲唯一や洋学者・津田真道、神伝流宗家・植原六郎左衛門ら津山藩のサムライたちが国を憂い、藩への思いを胸に激動の時代と対峙していく。
勤皇の思いと、親藩である松平津山藩との間で翻弄される井汲や植原。一方で活躍の場を世界に広げていく津田や岸田吟香。数々の悲劇を経て、サムライの時代の終焉とともに明治という時代の幕が開けていくー。
竹内さんは「歴史に埋もれた津山のサムライたちを描きたいという思いから始まった物語が完結してほっとしている。いま次の挑戦を考えているところ。さらに郷土の歴史を発掘していきたい」と話している。
A5判、434㌻、1500円(税込)。津山ブックセンター各店、喜久屋書店津山店(小原)、柿木書店(元魚町)、照文堂書店(堺町)、津山朝日新聞社で販売中。
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『青雲山河』の上巻と下巻を手にする竹内さん
『青雲山河』下巻 単行本化
- 2022年2月10日
- 歴史・文化