生き神さまをひれ伏して迎える奇祭「梶並神社当人祭」が7日、岡山県美作市梶並の同神社で行われ、多くの参拝者が無病息災などを願った。
コロナ禍により4年ぶりの開催。400年の伝統を持つ県重要無形民俗文化財で、今年は久賀地区が当番氏子となり当人は福島信夫さん(77)が務めた。
ちはやに武士烏帽子姿で口にサカキの葉をくわえた生き神さまが鳥居の前に到着。午後8時半ごろから、太鼓や笛の音、魔除けの鉄砲を撃つなどしながら行列が先導し、約500メートルの参道を本殿まで進んだ。
参道には膝を折り、手をついて待つ参拝者が並び、ご利益を授かろうと次々と当人にまたいでもらっていた。子どもたちはうれしそうな表情を見せ、写真愛好家らも珍しい行事を熱心に撮影していた。