【避難所訓練ガイドブック】障害のある人や子どもが避難所で安心して過ごせるように / 岡山県津山市

教育・保育・学校 段ボールベッドを組み立てて寝心地を確かめる学生たち
段ボールベッドを組み立てて寝心地を確かめる学生たち
         

 知的障害、発達障害のある人や子どもが避難所で安心して過ごせるようにと、岡山県津山市の美作大学社会福祉学科の3年生は、障害のある人への避難所訓練ガイドブックを作成する。障害特性を踏まえた課題などを検討するため、5月には、障害のある本人と保護者の参加による訓練を計画している。

 自然災害が多発する中、障害者が地域の避難所を使用しづらいと感じる現状があることから、体験を通じて課題を整理する。慣れない場所や知らない人が多くいる環境では、不安感もあり落ち着いて過ごすことが難しい点などに配慮。災害時のパニックの軽減につなげるとともに、運営側に必要な対応も確かめる。宿泊を伴う訓練は全国でも珍しいという。

 23日は同大=津山市北園町=で学生9人が参加して事前訓練を行った。避難所として想定した多目的ホールで、段ボールベッド2台を組み立て、折りたたみ式の簡易ベッド、パーテーションなどを設置。寝心地を確かめたり、衛生用品の準備、非常用持ち出し袋のチェックなどを行ったりした。

 大学で車いすを利用している安倉大貴さん(28)は「段ボールベッドは車いすから移る時にも丈夫で安心した。5月の訓練に向け、障害のある人たちに分かりやすいようラミネートの掲示物を使うなど、しっかり点検したい」と話していた。

 訓練の成果をまとめるガイドブックは年度内の完成を目指す。地域への普及にも役立てる。


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