岡山県津山市神戸の国指定の史跡・作楽神社で3日、「菖蒲(あやめ)を愛(め)でる会」が開かれ、地域住民や参拝客たちは青々とした空の下、境内で咲き誇るアヤメを眺め、催しを楽しんだ。
2011年から続く恒例の行事で、同神社の歴史に関連した問題を出した「作楽神社検定」、幕末期の歌人・橘曙覧の「独楽吟」にちなんで作句するといった催しが開催された。
このうち、本殿前では、久米川南の「陽音会」による箏の奉納演奏が行われ、池田陽子師範と教室生計5人が、「夕焼け小焼け」「証城寺の狸囃子(ばやし)」といった馴染みのある唱歌を披露。聴衆はさわやかな初夏の風を感じながら、優雅な音色に耳を傾けた。
一方、地元住民たちが整備した約400平方メートルの花壇では、青紫色の華やかなアヤメが見ごろを迎えており、訪れた人たちは写真を撮るなどして過ごしていた。
片山幸枝さん(75)=同=は「美しい花を眺め、心地よい箏の調べを聴くと心が落ち着き、ゆったりと過ごせる」と話していた。