岡山県津山市の「津山まつり」が20日開幕し、高野神社は9台が出動した。午前9時50分ごろにウエストランド(二宮)に勢ぞろいし、10時に神社に向けて出発。「ソーヤレ」という子どもたちの元気な掛け声と鐘の音を響かせながら威勢よく町を練り歩いた。
だんじりの統一巡行に合わせて境内では神事が執り行われ、河原仁司宮司(45)が五穀豊穣(ほうじょう)への感謝と地域繁栄を祈り祝詞を奏上。獅子舞や巫女装束に身を包んだ向陽小学校の女子児童5人による「浦安の舞」が奉納された後、御分霊が宇那堤森(うなでがもり)の御旅所まで向かう「御神幸」が行われた。
「鼻高」と呼ばれる天狗(てんぐ)を先導に、祭神の分霊を写した金ぺいが入った傘鉾(かさほこ)を連れた行列が続き、約300メートルの道のりを往復。一緒に歩く子どもたちの姿もみられた。
このほか、津山信用金庫二宮支店前では二宮子供龍神太鼓の演奏や津山情緒保存会による踊り、「お菓子まき」もあり、来場者を楽しませた。
小林幹夫総代長(85)は「天候にも恵まれ、無事に祭りが行えて安心した。笛や太鼓の奏者や舞を奉納する担い手の減少が課題として上がる中、各町内の若者や小中学生が頑張ってくれてうれしい。伝統を受け継いで次につないでいってほしい」と話していた。
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