つやま自然のふしぎ館のプラネタリウム投影機が未来技術遺産に登録

経済・産業 「西村式試作プラネタリウム投影機」と森本館長
         

 つやま自然のふしぎ館(山下)が所蔵する「西村式試作プラネタリウム投影機」が、国産科学技術の発展を示す貴重な資料として、国立科学博物館(東京)の「未来技術遺産」に登録された。今回はキャノンの35?一眼レフカメラなど24点が登録。県内では5件目。
 1963年に開設された津山科学教育博物館(現つやま自然のふしぎ館)の施設として当時、国産化が始まっていたプラネタリウムの設置が検討され、1957年に天体望遠鏡メーカー・西村製作所(京都府)に開発を依頼。カールツアイス?型プラネタリウムを参考にするなどして10年の歳月をかけて完成させた。
 恒星はレンズ投影式で、惑星投影機がプリセット式のため年周運動ができないなどの問題はあったが、試作品として1967年に博物館に設置された。1980年まで使用され大勢の市民が楽しんだ。
 西村製作所による唯一のプラネタリウムであり、国産プラネタリウム草創期の貴重な資料として高く評価された。森本信一館長(80)は「津山は元々天文学が盛んな地域で、当時は盛り上がったと聞いている。このような形で日の目を見てありがたい」と話している。
 同館では未来技術遺産登録を記念し、10月から2カ月ほど一般公開を予定している。
写真
「西村式試作プラネタリウム投影機」と森本館長

当時の市民がプラネタリウムを楽しんでいる様子(同館提供)


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