岡山県苫田郡鏡野町羽出地区に伝わるわら細工「てっちりこ」で体をたたきながら安産や健康を祈る「てっちりこ祭り」が2023年1月14日、同町河内のみずの郷奥津湖で開かれ、町内の人をはじめ、ご利益を求めて来た人らでにぎわった。
伝統を絶やさないようにと、NPO法人・てっちりこ(赤穂武夫理事長)が地区の住民から引き継ぎ、2004年から毎年行っている。
祭りに先立ち、神事やとんどが取り行われ、久田神社の大山富敏宮司が祝詞を奏上。持ち寄られた書き初めや正月飾りに火が灯された。その後、赤穂理事長らメンバーが約70㌢のてっちりこを手に「無事に赤ちゃんが生まれますように」「賢くなりますように」「足腰が強くなりますように」などと声をかけながら、来場者ひとり一人のお腹や頭、腰を優しくたたいていた。
4月に出産を控えた中谷由圭利さん(34)=同町竹田=は「子どもを授かる時が来たら参加したいと思っていたから機会に恵まれてよかった。元気な子どもが生まれますようにと願った」と話した。
てっちりこ祭り