ひと散歩みち
髙木巧治さん
「幼い頃から抱いてきた画家になりたいという思い、自らの原点に返って一念発起した。コレクターから表現する側になれた喜びは大きい」。還暦で銅版画家となった髙木巧治さん(61)=勝央町勝間田=が熱っぽく話す。
制作を始めてまだ1年余りだが、アクアチントの技法による作品「命の葉」が、美術家の登竜門的公募展である今年の「パリ国際サロン展」と「スペイン美術賞展」で入選した。
職歴は寿司職人を経て40歳から会社員に。一方で30歳から絵画を収集、47歳から画商としても活動し、2015年には地元でコレクション展も開いた。
「近々工房を構えて本格的に制作に打ち込み、目標は300年続くサロン・ドートンヌでの入選と個展開催」と意欲を燃やす。