「ありし日に思いを寄せて旅立つ準備す」ー。鏡野町奥津に住む牧野明子さん(88)は、自身の最期のあり方や人生訓などを書いたかけ軸や板を自宅の玄関やリビングの人目の付くところに飾り、近所で話題となっている。
葬儀や相続、延命治療の有無や生まれ育った土地と家の譲り先なども決め、書き残している。2年前に夫を亡くし「自分の最期は自分で決めようと決心し、部屋の整理から始めました。書いたものを読み返したり、周囲の人たちに見てもらうことで気持ちもすっきり」と語る。
幼いころの父の死や職場でのいじめなど、あらゆる苦難や葛藤も経験してきた。「いろいろな生き方があるけれど、自分が幸せだと思えるのが一番。今は人に料理を振る舞うのが楽しい」と話していた。
ひと散歩みち 鏡野町奥津 牧野明子さん
- 2022年8月22日
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