「第15回真多呂木目込み人形展」が岡山県津山市小性町のキモノの江川で始まり、ひなや歌舞伎などのみやびやかな人形が来店者の目を楽しませている。4月3日まで。
同人形教授認定者だった江川家の親族、故藤原淑子さんの遺作約80体をウインドーや店内に展示。
ふくよかな顔立ちと気品あふれる衣装が特徴で、笛やびわを手にした内裏びな、立びな、五人ばやし、江戸歌舞伎の「出雲阿国」「暫」「娘三番叟」などが目を引く。このほか華やかな段飾り、愛らしいわらべもあり、春の花やひな玉で桃の節句の雰囲気を演出している。
美咲町原田の影山則子さん(54)は「人形たちが歴史ある呉服屋さんの座敷に飾られとても喜んでいるようで心が和む」とにっこり。
店主の母の江川満子さんは「町家の裏通りですがゆっくりと色々なシリーズを愛(め)でてもらいたい」と呼びかけている。
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