岡山県美作地域の小学生と高校生が協力して考えたもち麦料理を競う「もち麦料理コンテスト」が27日、同県西粟倉村影石のあわくら会館で開かれ、同村や隣接する美作市の特産品・地産品を使った独創的な料理4品が並び、会場を盛り上げた。
地域活性化に取り組む大阪経済大学の地方創生サークルが企画。レシピ開発を通して同市で生産が進む「もち麦」を市内外へPRし、地域の魅力の再認識や地産外商につなげようと今年3月に同村や市に呼びかけて実施した。
レシピは、大学の学食メニューになることを想定して美作市の大原小5年生と西粟倉小6年生それぞれがアイデアを出し合って考案。津山東高校・調理研究同好会の3年生にプレゼンテーションを行った後、同好会メンバーがアレンジを加えて完成させた。
会場には、大原地域産シイタケが入ったラーメンをごはんのうえにかけた「しいたけらぁーめんどーん」、シカ肉に衣をつけて揚げた「しかツ丼」、アマゴのフライを乗せたキーマカレーやもち麦粉を使用したパンケーキが並び、メニュー開発に携わった2校の児童や親子連れのほか、関係者ら約90人が試食。審査と投票の結果、「少し辛めのスパイスと柔らかい魚の身が合っていておいしい」と好評だった「あまごのキーマカレー」が優勝し、同大学の食堂で提供されることが決まった。
大原小5年・春名伶音君(11)は取り組みを振り返りながら、「みんなで話し合っていくうちに、すごいレシピができあがるのがおもしろかった。良い経験になった」と話した。主催の同サークル代表で西粟倉村出身の宮本瑠士さん(22)=経営学科4年=は「イベントが多世代間の親交や地域のにぎわい創出につながれば。これからも地方創生を目的とした企画を各地で立ち上げていきたい」と語っている。