鶴山漆器「木地師13代・小椋芳之作品展」が岡山県津山市のアルネ津山4階・アートギャラリーで開かれ、伝統の技が光る木工芸に来館者が見入っている。5日まで。
「千軒刻研出本漆塗」を受け継ぐ木地師で県重要無形文化財保持者の小椋さん(76)=同市=が、トチやケヤキなどをろくろびきし、本漆塗りで仕上げた大小約150点を出展。
直径約90センチの広盆をはじめ、盛器やこね鉢、角盆といった作は、渋い光沢の中に美しい玉杢(もく)、縮み杢が浮かぶ。会場の一角では独特の道具によるろくろ挽きを実演し、ビデオ映像でも一連の手仕事を紹介。
小椋さんは「コーヒーカップやビアマグ、ペン皿など普段使いの小物もあるので、気軽に見に来てほしい。1200年続く木地師の技術にふれてもらえたら」と話している。