岡山県苫田郡鏡野町羽出地区に伝わるわら細工「てっちりこ」で体をたたいて健康を願う「てっちりこ祭り」が13日、同町奥津の道の駅・奥津温泉で開かれ、家族連れらが地域色あるとんど行事を楽しんだ。
町内外から家族連れら約50人が参加。はじめに神事があり、神職が無病息災を祈願した後、訪れた人たちが持ち込んだ正月飾りや書き初めなどに火をつけた。
続いてNPO法人てっちりこのメンバーが長さ約70センチのてっちりこを持って「1年間健康で過ごせますように」と声をかけながら、訪れる人たちの肩や腰などを“トントントン”と、たたいていった。
てっちりこは編んだ縄の先端を太くした独特な形。懐妊や安産を願って古くから作られてきたが、一時期廃れ、現在は同NPO法人が健康を願う縁起物として再現し、毎年祭りを開いている。この日は、昨年おなかをたたいてもらって元気な赤ちゃんを産み、お礼参りに訪れた女性もいた。