奈義町現代美術館=岡山県勝田郡奈義町=で個展を開いている美術家・太田三郎さん=津山市北園町=による特別授業が5日、奈義小学校=奈義町広岡=で行われ、2年生37人が校庭で見つけた植物を使って作品づくりに挑戦した。
アーティストを身近な存在として感じながら、多様な価値観に触れてもらおうと同美術館が企画した。
児童たちは、種子や木の葉を素材にした作品を手がける太田さんから、「シロツメクサの種はハートの形」といった説明を聞きながら校庭を散策。四つ葉のクローバーを探したり、タンポポに似たブタナ、スギナやナズナ、ツバキの葉などを摘み取ったりした。
集めた草花で作品を制作。平らに伸ばした紙粘土に丸棒で押してかわいらしい葉の模様を付けたり、紙に挟んでトントン叩いて染み出てくる汁の色と形にイメージを膨らませたりした。
身近な材料で作品を生み出す楽しさを実感した児童たちは「いろいろな草花の名前を知ることができて良かった」「太田さんに教えてもらって上手にできた」と感想を発表していた。
太田さんの個展は16日まで開かれており、植物のみを使った独創的なアート空間が来館者を魅了している。