岡山県津山市大谷の石山寺で24日、キュウリに願いごとを封じ込める「諸病きゅうり封じ厳修」が開かれ、檀家や参拝者の無病息災や病気平癒などを祈願した。
開山以来約400年続く、美作地域でも珍しい土用の丑の日の伝統行事。用意した約300本のキュウリに穴を開けて護符と呼ばれる札を埋め込み、一人ひとりの名前や願いが書かれた紙で包んだ。本尊前に供えると、加藤圓祥住職らが読経し、一本一本を手に取って一心に祈祷(きとう)。中にはキュウリを持参した人もおり、参拝者は静かに手を合わせて家族の健康などを祈っていた。
加藤住職は「みずみずしいキュウリにあやかって夏の厳しい暑さを乗り切り、病気にもかからないで過ごしてほしい」と話した。キュウリは一晩本堂でまつられ、翌早朝に境内の丑寅の方角に埋められた。