親子ふれあい協同体験事業「キノコ栽培体験学習」が22日、加茂小学校=岡山県津山市加茂町塔中=で開かれ、家族連れらが楽しみながらシイタケやナメコの植菌に取り組んだ。
親子で触れ合う時間や町民たちが交流を深める時間をつくることを目的に「津山っ子を守り育てる市民の会」加茂ブロック(須田京祐会長)が14年前から恒例で開催し、今回で12回目。この日は保育園児や小中学生、保護者ら53人が参加。
親子は同会役員ら11人に手伝ってもらいながら作業開始。桜やコナラの原木にドリルで穴を開け、子どもたちが種菌を穴に入れて金づちで打ち込んでいった。小さな手に金づちをもって作業する幼児や大人の助けを借りながら慎重にドリルを扱う小学生もおり、地域の人たちは子どもたちの成長を身近に感じ、喜んでいた。
ドリルで原木に穴を開ける体験をしたという同小4年・野口桐真君(10)は「始めは難しそうで緊張したけど、頑張ってみると上手にできておもしろかった。知り合いも増えたし、ゲームで遊ぶのとは違った楽しさがあった。参加して良かった」とにっこり。
須田会長(76)は「かつて町内の山間地域の家庭では山の木を切ってキノコを栽培する習慣があった。体験を通して子どもたちには地元の風習や文化に興味を持ち、引き継いでいってもらいたい」と話していた。
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