岡山県北部のスキー場が暖冬の影響で例年にない雪不足に悩まされている。県内最大級の恩原高原スキー場=岡山県苫田郡鏡野町=は、昨年末のオープンから営業できない状況が続いており、関係者は「恵みの雪」を期待しつつ、今後の天候に気をもむ。
同スキー場の11日朝の積雪は例年(1月同期)の10分の1以下の7センチ。リフトの運行に必要な40センチ〜50センチには届かず、ゲレンデには草が顔を出している所も。12月23日にスキー場開きをしたが、まだ一日も営業できていない状況だ。
過去最も遅い営業開始は2020年の2月7日だった。今季は新型コロナの5類移行後、最初のシーズンであることに加え、昨年8月の台風による土砂崩れ被害からの復旧を果たしたことから、スキー場では昨年並みの約4万人の集客を目標にしていたが、先を見通せない状況に関係者は頭を抱えている。
書き入れ時の年末年始の休業は痛手で、スタッフは「自然には勝てず、一日も早い降雪を願うしかない。雪が降ればしっかりと体制を整え、多くの人を迎えたい」と話す。
2月3日には、「恩原高原氷紋まつり」の開催が予定されており、主催する鏡野町は「今後の雪の状況を見ながら開催の可否を判断したい」としている。
真庭市蒜山のひるぜんベアバレースキー場も積雪がないため、営業開始を延期している。