岡山県津山市は、市民の健康増進に向けた新たな取り組みとして1日、「買い物データを活用したヘルスケア推進サービス」を開始した。市スマートシティ構想「健康寿命」分野初の取り組みで、専用アプリにより市内の協力スーパーで買った食材から家族の栄養状態が把握できる。
協力スーパーはマルイ(松田欣也社長)の市内7店舗と系列のエスマート河辺店。アプリ開発のシルタス(小原一樹社長、東京都)の栄養管理アプリ「SIRU+」をスマホにダウンロードして家族構成や年齢などを入力し、マルイのポイントカードを登録する。これにより買い物した食材が自動でデータ分析され、栄養素の偏りがグラフなどで可視化できるほか、バランスを補う食材が表示される。
さらに「つやまポータル」のウェブサイトにログインしてSIRU+と市電子申請サービスの連携を承認すると、提出される栄養データを市が効果的な健康指導に活用できる。
初日は二宮のマルイ・ウエストランド店前でサービス開始式があり、松田社長が「人生100年時代を迎えており、健康意識を持つお客様と共に購買データの活用を進めたい」、小原社長は「スマートシティ事業として、市民全体が健康になり、5年、10年後には必要不可欠なサービスに育てていく」とあいさつ。
谷口圭三市長が「市民の皆さんにデジタル技術を用いた生活改善、健康増進を実感してもらえるよう、しっかりと取り組みたい」と述べた後テープカットし、協力店に設置した利用案内のデジタルサイネージでアプリ登録をPRした。
このほか市はホームページやSNSでも周知し、協力企業の明治安田生命によるキャンペーンも実施し、浸透を図る。