ゼロカーボン実現へ ガットと新見市が協定締結

行政・公共
         

 ビル管理や新エネルギー事業などを手掛けているガット(本社・山北、美甘信吉社長)が、新見市(戎斉市長)と「ゼロカーボン実現に向けた協定」を締結した。同社初の協定で、公共施設などへの再生可能エネルギー導入や災害時の電力供給などに連携して取り組む。
 協定の内容は▽ゼロカーボンの実現▽公共施設などにおける再生可能エネルギーの導入及び利活用▽防災分野における地域レジリエンス強化▽脱炭素化やエネルギーの地産地消などの啓発活動▽環境教育の推進▽SDGsの取り組みや地域の魅力などの情報発信―などを盛り込んでいる。
 国が地球温暖化対策として進めている、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする2050年カーボンニュートラルに向けた取り組み。同市の市役所や防災、教育、医療、ライフラインなどの施設を対象に太陽光発電や蓄電池、デマンド制御装置などを導入する。発電されるグリーン電力を各施設の自家消費として利用することで電気代の低減はもとより、CO2削減によるカーボンニュートラルへ寄与。災害発生時は、蓄電池からの電力供給による避難所の機能の強化につなげる。
 電力の自家消費におけるPPA(電力販売契約モデル)と呼ばれるビジネスモデルの導入も目指す。自治体は初期費用ゼロで公共施設の屋根や土地に太陽光発電システムを設置。事業者から発電された電気を購入することで電気を地産地消する。
 同社は事業推進のために合同会社GRE(ガットレジリエンスエナジー)備北(同社長、同市足見)を設立。美甘社長(68)は「長年にわたり取り組んできた環境分野やエネルギー分野の技術や経験を生かし、自治体と連携してゼロカーボン実現に向け積極的に取り組んでいく。新見市とのPPAをモデル事業として、県北をはじめ一般社団法人サステナブルレジリエンス機構(本社・東京都千代田区)を介して、各地の中小規模自治体へ展開していきたい」と話している。


>津山・岡山県北の今を読むなら

津山・岡山県北の今を読むなら

岡山県北(津山市、真庭市、美作市、鏡野町、勝央町、奈義町、久米南町、美咲町、新庄村、西粟倉村)を中心に日刊発行している夕刊紙です。 津山朝日新聞は、感動あふれる紙面を作り、人々が幸せな笑顔と希望に満ちた生活を過ごせるように東奔西走し、地域の活性化へ微力を尽くしております。

CTR IMG