インターネット上の誹謗(ひぼう)中傷やSNSの正しい使い方をテーマにした人権講演会が5日、美作高校(岡山県津山市山北)で開かれた。被害経験を持つタレントのスマイリーキクチさんが「情報を正しく疑う感性を持って」と訴えた。
スマイリーキクチさんは、ネット上に身に覚えのない事件の殺人犯だと書き込まれ、長年にわたって受け続けた事実無根の中傷や脅迫の被害について説明。
「悪い人を特定し、さらし、リンチすることが正義感だと思っている大人が多い。みんなには、見聞きした情報が本当に正しいのか、行動は正しいのか、自分の正しいを疑う『正疑感』を持ってほしい」と強調した。
さらに「安易に拡散することで人の人生を変えてしまったり、書いた言葉でつぶしてしまったりする」「1回の投稿でも一生を左右し、進学・就職・結婚など、どこかで過去の行為が掘り起こされて自分の足を引っ張ることにもなる。それがSNSというツール」と語りかけた。
全校生徒約800人が聴講し、SNSとの向き合い方や心構えを学んだ。
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