濃いピンク色の果実で知られる中南米原産のドラゴンフルーツの花が29日、会社役員・中野紀子さん(60)が手がける岡山県津山市高野本郷の農園で確認された。5年前にハウスで栽培し始めて以降初めてで、知人の間で話題になっている。
今年の冬につぼみをつけたといい、水やりに来た同日午前5時ごろ、直径20センチ以上の白い花が一輪だけ咲いていた。日が昇ると地面に横たわるような状態で閉じた。
サボテン科で開花は6〜10月とされ、比較的知名度が高いゲッカビジン(月下美人)と同じく、午後8〜9時ごろから咲いて翌朝にはしぼむ。甘い香りを放って一夜で終わることから、「燃える心」の花言葉がある。沖縄などで栽培され、本州では、開花さえ数年かかるといわれる。
中野さんは「毎日水やりをしたご褒美のよう。人が見ていない間に尽きる姿は、はかなくも神秘的で魅力を感じる」と語る。花が咲くと実ができるとされ、「これからが見物」と期待もふくらむ。
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初めて咲いたドラゴンフルーツの白い花=29日午前5時ごろ(中野さん提供)
ドラゴンフルーツの花/岡山・津山市
- 2020年6月30日
- 自然