岡山県津山市内の小学校で卒業式が行われた19日、鶴山小学校=津山市志戸部=では、青色のバスが大好きな横部大馳君(12)の卒業祝いにと、鏡野町古川の観光会社・鏡野観光が自社バスを特別に運行させ、気持ちにこたえた。
知的障害特別支援学級に在籍し、交流学級の同級生たちと学校生活を送ってきた横部君。幼稚園の時に同社のバスに乗って以来の大ファンで、遠足といった学校行事で乗るときはとても喜んでいたという。野井隆博代表取締役は「とてもありがたいことで、社員たちの励みにもなっている。ぜひお礼がしたい」と鶴山小の学校運営協議会・光岡宏文会長を通じて学校に伝えたところ実現した。
この日は「卒業おめでとう!!」とメッセージが添えられた濃い青色が映える大型バスが到着。運転して来た野井代表は同じ色に塗装したバスのミニチュアカーをプレゼントし、新しい門出を祝福した。
横部君は大喜びで車内を見て回り、記念撮影を楽しんだ後、野井代表や駆け付けた社員に手紙と花束を手渡してお礼をした。「とってもうれしかった。中学生になっても乗れたらいいな」と笑顔で語った。
母親の順子さん(52)は「本人にとって一生の思い出になったと思う。6年間、先生や同級生、多くの人たちからの支援をいただき本当に感謝している」と話していた。