津山を訪れた観光客を対象にしたオランダの伝統工芸ヒンダローペンの絵付け体験の講師を養成する短期集中講座が17日、岡山県津山市田町の土岐記念館で始まった。津山洋学資料館の展示室のヒンダローペン画を手掛けた作家の永江絹子さん=兵庫県神戸市=を講師に招き、9月7日までに4回の講義を通して基本を習得する。
オランダヒンダローペンの会アカンサスの葉(武田富美子代表)が、蘭学のまち津山と歴史的に深いつながりがあるオランダの民族文化を体験してもらうことで、津山の魅力発信の一助にしようと企画。色の作り方をはじめ、独特のモチーフや描き方などを学ぶ。
生徒は大学生~50代の女性4人。初回はヒンダローペンの特徴や歴史などについての座学に続き、さっそく色づくりや、光と影を描き立体感を出す「スリーシェード」技法などの指導を受けた。生徒の1人でもある武田代表=宮脇町=は「実際にやってみて、鑑賞するだけとは違う楽しみ、発見があった。この感動をより多くの方に伝えたい」と述べた。
最終日にはヒンダローペン体験講師養成講座修了証を授与する。永江さんは「短期でしっかりベースを学べるプログラムです。オランダの古い伝統文化が、蘭学のまち津山の魅力を伝える、かわいいお土産になると思うとわくわくしますね」と話していた。