JICA(国際協力機構)草の根協力事業で岡山県津山市を訪れたベトナム保健省の視察団が25日、同市の「こけないからだ体操」の取り組み状況について見聞きし、介護予防への認識を深めた。
同国の首都・ハノイでの同体操によるモデル事業(2017〜20年度)の高評価を受け、ベトナム各地への普及を進める後継事業(22〜24年度)の一環で、同省人口家族計画総局のファム・フォン・クワン副局長ら19人が来訪。
ハノイでも指導に当たった体操考案者の作業療法士・安本勝博市健康増進課参事が二宮公民館に案内し、地域の高齢者たちがいすに座って重りを巻いた腕や足を上げ下ろしたり、スクワットのような動作をしたりする様子を視察した。
クワン副局長は「同じ体操でも、ベトナムより日本の皆さんの方がスローテンポで動いており、高齢者の筋力維持により効果的なのではと思った。これまでハノイを含めて6地域の64コミュニティーで取り入れ、安本さんらに感謝している。さらに広めていきたい」と述べた。
同体操は津山市で2005年に着手し、現在、市内211カ所で約3000人が取り組んでいる。