JICA(国際協力機構)草の根協力事業で来津したベトナム保健省の視察団が8、9の両日、津山市発祥の「こけないからだ体操」など介護予防の取り組みについて認識を深めた。
同体操を通じた首都ハノイでのモデル事業(2017〜20年)が高評価され、ベトナム各地への普及に向けた後継事業を本年度後半から3年間実施することを受け、同省人口家族計画総局のグェン・スアン・チュオン副局長ら5人が来訪。
8日は市役所で講義を受け、同体操の考案者でハノイでも指導に当たった作業療法士の安本勝博市健康増進課参事が2005年に着手し現在、津山市内215カ所で高齢者が取り組んでいる現状と効果を説明した。
映像やデータを見せながら「弱りやすい足腰を中心に筋力をつけるとともに、週一回集う人とのつながりが大切で心身とも健康になる。皆さんのまちでの普及にも協力したい」と総括。このほか宮本亨津山市医師会長が要介護状態でも住み慣れた地域で生活できるよう助け合う「地域包括ケアシステム」、フレイル対策について話した。
9日は東一宮の野辺公会堂で住民が同体操を実践する様子を見学。
チュオン副局長は「高齢者が元気になるこの体操の詳細を知るとともに、取り組みをベトナム各地で進めていただけることをありがたく思う。私たちも積極的に広めたい」と述べた。
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こけないからだ体操の効果について聞くベトナム保健省の職員
ベトナム保健省の視察団 「こけないからだ体操」来訪